こんにちは!朝山家の聡士(@HbHlUnRqYkjbRMQ)です。
大分県豊後大野市の限界集落から発信しています。
私たちが住んでいる豊後大野市は、
日本ジオパークとユネスコエコパークの両方に指定されている自然保全地域です。
「世界遺産」は、手つかずの自然を守ることを原則とする一方、
ユネスコエコパークは自然と人間社会の共生が目的となっています。
里山で生活していると、季節ごとに様々な昆虫が現れます。
これ、なんの昆虫だろう?
と疑問に思うことが日々あるので、見つけた時につど記録していきたいと思います。
※発見した昆虫は、採取せず写真を取るのみです。
虫が嫌い!という方は、記事を読み進めるのをストップしてくださいね!
今回、発見したのは「ツチイナゴ」です。
日本で唯一冬に活動するバッタです!
仕事になれば面白いなとも思うこの頃です。
「ツチイナゴ」の外観
【在来種】ツチイナゴ(土稲子/土蝗)
バッタ目(直翅目)イナゴ科ツチイナゴ亜科ツチイナゴ属
学名:Patanga japonica (Bolivar, 1898)
2022/08/24に朝山家の敷地内で撮影したものです。
カメラは、iPhone11です。
片足が無い小さいバッタでした。
家の前のプランターで大豆を育てており、その葉っぱをムシャムシャと
食べているところを撮影しました。
お食事中の、「ツチイナゴ」には少し申し訳なかったですが、
せっかく自家製の大豆を作っているので、
「正直、花だけは勘弁して!」
という気持ちでいっぱいでした。
撮影場所と時期
場所は朝山家の敷地内です。
自宅で昆虫観察ができるレベルのプチ山奥です。
所在地:〒879-6635 大分県豊後大野市緒方町軸丸721
「ツチイナゴ」のレア度
北海道以外では、普通に見られるバッタなのでレア度は低いです。
「ツチイナゴ」の面白い特徴
日本に分布するバッタ類は卵で冬を越す種類ばかり。
しかし、調べてみると「ツチイナゴ」は普通のバッタと比べてライフサイクルが丁度半年分逆転!
他のバッタ類が成虫として活動する夏頃には、ツチイナゴはまだ幼虫。
つまり、成虫で越冬するということ。面白い!
キリギリスと同じで冬を越すよ!
※冬は終日凍結するような環境では多くが春を迎えられずに死んでしまいます。
今回発見した「ツチイナゴ」は幼虫の状態で、成虫は10月ごろから現れはじめるらしい。
そして、冬になるとそのまま草原の枯れ草の下などで越冬するので、
体の色は、保護色で枯れ草色になるらしい。
※成虫は、「大日本図書」で見れます。リンクを貼っておきます。
「ツチイナゴ」の毒性
幼虫と成虫両方とも毒はないです。
飛ぶことはせずに、ささっと歩いて移動して逃げるよ。
「ツチイナゴ」の生態
日本では本州、四国、九州、南西諸島に分布していて、
クズやカナムグラなどの生い茂った草丈の高い草原に多く生息するみたいです。
主に食べる植物も葉の広い植物。
あまり飛ばず、跳ねたり歩いたりすることが多いバッタ。
「ツチイナゴ」に思うこと
写真:他のお友達とご一緒に!
他のバッタとは、食べるものが違うことと
日本で唯一冬をこすバッタというのが変わり者。
クズやカナムグラなどを食べるなら、わざわざ家の前の大豆の葉を食べずに
裏山の斜面にびっしりと生えている「クズの葉」を食べればいいのになと思う1日。
イナゴの佃煮を初めて食べた、長野県で過ごした日々を思い出しました。
(2022/08/25)
|
【こちらの記事もあわせてどうぞ!】
カテゴリー