こんにちは!朝山家の聡士(@HbHlUnRqYkj?bRMQ)です。
大分県豊後大野市の緒方町の里山の集落から発信しています。
今回は、緒方町の各集落の神様(お神輿)が一気に会する祭り「五千石祭」のお話です。
写真:緒方町の集落の神様が大集合
2018年に実際に祭りに参加した様子を記録に残しているので、
気になる方は読んでみてください。
その際はLIGブログという媒体で記事を執筆させていただきました。
コロナ禍でお祭りは一時期開催されず、ようやく2023年に規模を縮小しての開催となります。
※当時は緒方町の馬場という地区に住んでおり、現在は軸丸区(軸丸南)という所に住んでいます。軸丸区の内容にフォーカスして今回は個人的な意見も交えながら記録に残していきたいと思います。
そもそも五千石祭ってなに?
「五千石祭」とは、大分県豊後大野市緒方町で毎年9/23(秋分の日)に五穀豊穣を願って開催される連合祭です。
昔は、この日に集落ごとに祭りをしていたようですが高齢化や過疎化が劇的に進み
祭りを盛大にするために全ての集落の祭りを一緒にしてしまおう!
という経緯があり生まれた祭りです。歴史は2023年時点で55回目になります。
集落ごとで祭りの運営が異なる
遡ること2018年の頃の話。
筆者が当時住んでいた緒方町の馬場地区で参加した際には、
祭りの運営自体には関わることはなく単純にお神輿の担ぎ手としての参加でした。
しかも、
祭りの当日1日御輿を担げば御礼として一万円をゲットできる
という若者も参加したくなるような仕組みでした。
しかし!
今現在住んでいる緒方町軸丸区はそんな仕組みは一切なく、無償ボランティアになります。
しかも、宮総代といわれる氏子も半強制的に任され
年に6回以上ものお宮掃除と山の中の草刈り作業があるのです。正直大変です。
そして、神官さんを呼んでの神事も5回、お札を配ったりするボランティア、祭りの準備(会議の参加など)、旗立て、祭典費用の徴収、祭り後の後片付けなどと盛りだくさん。 今回の記事の内容としては、そんな忙しい里山での暮らしの祭りの風習の一つである
祭り開催前の神様が通る道を綺麗に整備する風習についての記録です。
祭りの前準備?運営を公民館の集会で決める
祭りの運営は、自治会長さんと組長さんが強制的に宮総代となりますが、
必ずしも自治会長さんが宮総代の中の代表(祠長)となるわけではなく
集落の地区をさらに細分化した組長と呼ばれる小部落の代表の中で氏子とが決まります。
その宮総代で別日に話し合い、決まったことを全員が集まる集会にて集落住民に伝えるという流れです。
しかし、事前に宮総代にて代表が決めたことであっても、
全員が集まる集会で合意が得られなければ決定せず。
それもそのはず、御輿を担ぐ人だけでは無く、警固や錦旗など。
祭りには担当する役割によって格式があることや、
兼任が許されないと言った役割もあるようです。
集落の住民同士の会話ややりとりの中で、
風習やしきたりなど田舎の独自のルールややり方など、
はじめて知ることとなりとても勉強になりました。
結論からいうと、集会の中での祭りに関しての役割の分担で、
自治会長さんと住民で意見が割れました。
実際に、今までずっとそのやり方で運営し続けた高齢者にとっては
伝統を変えることは許せない!という一方でそもそも集落に若手は全くおらず。
事実、御輿自体は担いで行かず、トラックにて会場に運びます。
現状、祭りにかかわる人も少ないのでやり方(運営の仕方)は、
今後変化させていく必要があるのかなと思いました。
担当になっているので祭典費を集めた
五千石祭の祭典費は個人で2000円です。
全体で祭りの運営を決める日に各自で持参してもらい、各小部落の氏子が集めその後宮総代の会計の担当の方に渡すといった流れです。
内訳としては、
半分の1000円が緒方町の祭りの運営費用、
半分の1000円が地区の飲み代などに充てられるといった形です。
田舎に住むと募金や寄付などの出費がたくさんあることにははじめは驚きましたが、
今となっては慣れっこです。
祭り前の準備の一つに神様が通る道を綺麗にする
前置きが長くなりましたが、やっと本題の神様が通る道を祭り前に綺麗に整備するという風習についてです。
全体の祭りの運営に関わることを決める集会の最後に各小部落で日にちと時間を決めます。
高齢化で隣の小部落が消滅しそうで負担が大きいという理由から私が住んでいる小部落と合同でやることになりました。
決まった日程はなんと次の日の午後から。
いきなり予定が入るのは結構しんどいです。
それもそのはず、除草範囲がかなり広いからです。
特に筆者の場合、子どもが生まれたばかりだったので睡眠不足。
しかし、気合いで乗り越えます。
当日は、14:00から地蔵様という場所に集まり、
地域の神社である熊野社という神社から今回祭りが開催される
緒方小学校までルートを整備していきます。
暑い中での作業でしたが、木陰に入れば秋風が気持ちの良い休憩時間に四季を感じる田舎らしい時の流れ。
疲労感をたわいない世間話をする休憩時間。
話題はイノシシの電柵のことや他の集落のこと、空き家のこと、水などなど。
田舎らしい会話の内容です。
2つの小部落で合計9人での作業でしたが、私ともう人方を除けば80代の方々ばかり。
この年になっても日の照る暑い中で地域のために汗水垂らして頑張る姿に心に響くものがありました。
まとめ
写真:草刈り後綺麗になった里山
こういった、集落に伝わる民俗的なしきたりや風習は外野から見れば結構面白いと思いますが、当事者は非常に大変で、誇りを持ってやっています。
個人的にはずっとこの風習を続けようといった考えはありません。
しかし、できる限り参加して地域貢献はしていきたいなとも思います。
集落に住む人たちが形を変えて伝統や風習を維持をするか。
もしくは廃止して無くすか。時代によって残るもの消えるもの。
仮に消えていくものであれば、記録として残すといった方法を筆者の勝手な使命感で今後も記録していきたいと思います。おわり。
(2023/09/03の出来事)
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