こんにちは!朝山家の聡士(@HbHlUnRqYkjbRMQ)です。
最近、ありがたいことに「古材で家具を作るお仕事」をいただきました。
家具作りは木材の寸法精度が求められてきます。
古材は乾燥し切っているので、家具などを作ったあとの寸法の狂いが起きにくいです。
しかし中には、作る前に最初から木材が暴れているものもあります。
今回は、DIYでものを作る時に遭遇する「木材の歪みと反り」の修正方法についてのお話です!
せっかくホームセンターなどで購入してきた木材の中には、
縛ってある状態で購入してきてそれを解くと、
※写真はイメージです。
せっかく購入したのに
真っ直ぐじゃないことがあります。
が、しかし!
完全には真っ直ぐには戻せないかもしれませんが、修正や改善する方法があります。
今回は、完全に乾燥した古材(スギの無垢材)を例に
写真付きで修正の過程をご紹介させていただきます!
今回使用するクセがある材料はこちら!
誰が見ても木材の中心が反っています。DIYで使えるように矯正していきます!
自分のやり方なので参考までに。それではいってみましょう!
そもそもなんで反るの?
木材には、「木表」と「木裏」という呼び方があります。
ウッドデッキや家の梁、床材の大引を作るときに必要な知識です。
詳しくは別の記事に書こうと思います。ここでは詳しい説明を省きます。
簡単に説明すると、木材の中に含まれる水分がだんだんと抜けていくにつれて木材が収縮していきます。
大抵の木材は、乾燥時間を短縮するために製材した後の過程で強制的に乾燥をさせます。
強制的に乾燥させた材をKD材って言います。(もしもこれから自分が家を建てるならAD材を使います。)
この、乾燥のプロセスで均一に収縮ができれば木材が反ったりすることはないのですが
木材の場所によっては、いつの間にか均一に収縮せずまばらになってしまいます。
これが「木材の反り」「捻れ」「割れ」の原因になるのです。
※木材の種類によって変形の仕方も変わってくるので今回はスギを使用して実践していきます。
矯正する方法
私がいつも実践している内容ですので、もっと良い方法があるよって言う方は教えてくださいね!
今回使用した材は杉の無垢材になります。
木材の表面を400番のやすりで磨いてあります。(ランダムサンダーを使用しました)
自分が使っているものはこちら!E-Value(イーバリュー)ランダムサンダー(DIYをはじめて4年目、3台目です。)
矯正する前に、軽くやすりをかけておきました。
矯正する木材の寸法としては、
おおよそ20mm×165mm×400mmです!
水を使って霧吹きで湿らせる
百円ショップとかにあるなんの変哲もない霧吹きを用意します。
リセッシュとかの空いた容器を代用しても良いかもしれません。
全体をシュッシュと湿らせていきます。
今回は、木材の全体が色が変わるまで水分を含ませました。
矯正する材の当て木を切り出す
なぜ当て木を切り出すのかと言うと、次の工程(クランプを使って荷重をかける)で木材に傷がつかないようにするためです。
当て木をしないでクランプを使用して荷重をかけるとこんな感じになります。
傷(クランプ跡)がついてしまって残念なことになります。
当て木を準備するのは、「木材の養生のようなもの」だと思ってください!
※多少の傷は味があって良いと言う方はこの手順をスキップしてくださいね!
クランプで締める
木材の歪み次第ですが、自分の場合結構強めに荷重をかけていきます。
自分が使用しているのはSK11 / SK11 L型クランプ 200mm (LS-200)と
こちらです。
程度としては、矯正する木材に傷がつかないよう中間にかました当て木が、
矯正する木材にめり込まない程度です。
加減がわからない時は、真っ直ぐになった時点に締め付けをやめましょう。
湿らせた布で木材を覆う
乾燥して収縮してしまった箇所に水分を戻してあげて、元の状態に戻しやすくしようという作戦です。
霧吹きなどで水分を含ませた後は、時間が立つと乾燥してしまうため徐々に水分を与えてあげます。
一定期間矯正する
1日後にクランプを外して反りをみてみましたが、まだ矯正時間が足りないようです。
そして3日後、ようやくある程度の矯正ができました。
材木の種類や乾燥具合、はたまた湿度・外気温などの要素が絡んでくるので一概には言えませんが、
今回、木材の矯正にかかった日数は約3日でした。
今回は、20mmの材木で矯正したので時間がかかったかもしれません。
野地板(厚さ12mm)など、比較的厚さが薄い木材だともっと矯正できるまでの時間が早いと思います。
水平器で確認する
今回使っているのは、ホームセンターなどに売ってある面が水平かどうかを判別するアナログなやつです。
1000円程度で買うことができます。
それでもダメなら削る
最後の調整作業です。
電気カンナやオービタルサンダーで反っている箇所を削ってしまいましょう!
寸法のことを考えると仕方ないことですが、
ひとまわり厚さが薄くなってしまいます。
しかし、反りや捻れを改善するには最善の方法だと思います。
まとめ
矯正をして完全にフラットになるまでに、調整作業も加えて4日かかりました。
クランプと当て木があれば、水を含ませて一定期間荷重をかけてあげれば矯正が可能です。
正直、製品にしたりする際は精度を担保しないといけないのであまり反った材などは使いたくはありませんが
DIYレベルであれば全くもって問題ないと思います!
困った際は、ぜひ参考にして実践してみてくださいね!
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(2022/05/24)
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