こんにちは!朝山家の聡士(@HbHlUnRqYkjbRMQ)です。
大分県豊後大野市の限界集落から発信しています。
私たちの住むエリアは、里山の自然が多く残っています。
今回は、草刈りの時に話題にも上がった
「ぽんぽん草」のお話です。
前回の記事でも書きましたが、田舎暮らしでは草刈り作業が必須です。
草刈りをしていると、季節ごとの植物が話題になります。
集落を歩けばどこにでも生えている草
草刈りをするときだけじゃなくて、あらゆる場所にこの植物は生えてきます。
集落の方は、
「ぽんぽん草が生えよる。ああ、せっちぃ」
※「ぽんぽん草が生えてきている。めんどくさいなぁ」という意味。
と良く言っています。
その際は、
「そうですね〜ぽんぽん草、めんどくさいですね〜」
と話を合わせていたのですが、後になって
「ぽんぽん草」って何?とふと思ったのです。
ぽんぽんといえばきゃりーぱみゅぱみゅを連想される方も中にはいますよね?
私だけでしょうか?笑
近所の方のお話を聞きながら、
きゃりーぱみゅぱみゅの「PONPONPON」が脳内再生されてました笑
さてさて、話を戻して、
ぽんぽん草は紫蘇のような大葉のような形をしている草です。
しかし、なぜぽんぽん草なのか。
ぽんぽん!と勢いよく、たくさん地面から生えてくるからぽんぽん草?
疑問を持ったので調べてみました。
ぽんぽん草の正式名称
ぽんぽん草とは、正式名称「カラムシ」という植物の呼び名です。
「苧麻(ちょま)」とも呼ばれ、
「ラミー(ナンバンカラムシ)」と呼ばれる麻の仲間です。
イラクサ目イラクサ科の多年生の植物。(一年草に対して枯れずに何年も続けて咲くのが多年草)
南アジアから日本を含む東アジア地域まで広く分布していて、
古くから植物繊維をとるために栽培されていたよう。
「苧麻(ちょま)」、「ラミー(ナンバンカラムシ)」と呼ばれる麻の仲間!
なぜぽんぽん草なのか?
団塊世代の方が幼い頃、手の中に葉っぱを丸めて叩くと
ぽん!と葉っぱが破裂して音が出るので、それを野遊びにしていたから
「ぽんぽん草」という名前がついた説が有力ですね!
左手でぽんぽん草を丸めて右手で叩くと、
大きな音がぽん!とするのが昔の遊びだったようです。
シンプルな遊び方でかつ、シンプルな名前。
ぽんぽん草は除草が大変!農家には不人気
この植物、実は成長スピードが半端ないんです。
草刈りをやってもやってもすぐに伸びてきます。
除草作業をしてもすぐ伸びてきてしまうため、里山で農業をしている方には
残念ながら不人気の植物のようです。
ぽんぽん草は毛虫には人気
田舎暮らしをしていると、厄介な草扱いをされているぽんぽん草ですが、
その理由は、「フクラスズメ」という蛾の幼虫がついていることが多いから。
フクラスズメの幼虫はこちら。
ぽんぽん草を美味しそうにムシャムシャ食べてます。
もうね、衝撃的なキモさです。
色が赤と黒と黄色の配色でめちゃくちゃ派手です。
もうね、こんな毛虫に出会ったら
これは「毒虫」だ!
と思うかもしれませんが、
実は、毒はありません。
もし、触ってしまっても大丈夫ということです。
ぽんぽん草は食べれる?
ぽんぽん草は立派な野草。
野草の達人が食べているくらいの料理にも使いやすい野草です。
そりゃあ毛虫(フクラスズメ)もたくさんつくわけだ。
カラムシに含まれるベータカロテンは、
ほうれん草の約4倍の含有量があるのは驚き。
ミネラルも豊富なのだそう。
にんじん、ピーマン、ほうれん草、かぼちゃなどの緑黄色野菜。かんきつ類、スイカなどの果物に含まれている!抗酸化物質として動脈硬化や老化の予防、さらには免疫機能を維持したり栄養価に期待できる!
ぽんぽん草は服を作るのに利用されていた
はるか昔、縄文人もこの植物を使って糸を作っていたようです。
ラミーは、天然繊維の中でも汗の吸湿や速乾性に優れていて、
汗をかいても、肌に密着しないので清涼感がすごい材料です!
そこで、インナーウェアや寝具にも使われています。
縄文のカラムシでの糸作り体験の様子の動画を発見しました。
糸を作るという技術が縄文時代からあったとは驚きです。
服を作るにしても、どれだけ手間がかかっていたのかと考えさせられます。
ぽんぽん草は染物に使われる
草木染めの材料としても使われているようです。
糸にもなり、染料にもなるなんてすごい。
鍋でカラムシを10〜15分煮出して作るようです。
こちらは、カラムシ で草木染めをされた体験の様子がわかる記事です。
まとめ
調べてみると、野草としても食べることができるし
縄文時代は、この草の繊維で糸を作っていたぐらい有能な植物。
あれ?!ぽんぽん草って実はすごい植物やん!と感動しました。
地域の草刈り作業でぽんぽん草を見つけたら、
毛虫がつく嫌な植物と思わないで、いろんな視点でみてみるのも
面白いかもしれませんね。
おわり。
(2022/08/03)
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