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日淺 聡士

【カンタンなプロフィール】

■理系四大学卒業(夏目漱石の「坊ちゃん」がOB)
■民間企業勤務(航空業界)
■協力隊&ITベンチャー
■「朝山家」の運営
■起業(PLD代表)
■NPO法人空き家サポートおおいた

→大分県の山奥の限界集落に夫婦で移住。
古民家をDIYとリノベーションで数年かけて再生。
→「朝山家」という宿を妻と一緒に営む。

→好きな食べ物はうどんとおでん。
→DIYや渓流釣りなどアウトドアが趣味。

里山での田舎暮らしと
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【DIY】古民家の床下に潜る。人生初の自分で床下点検!

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#くらし

こんにちは!朝山家の聡士(@HbHlUnRqYkj?bRMQ)です。

大分県豊後大野市の緒方町の里山の集落から発信しています。

古民家の健康度をみる上でも大切なこと。それは床下の状態です。

普通に暮らしていたら床下のことなんて気にしたことがないのではないかと思います。

筆者は築年数が100年を超える古民家を購入しましたが、その際に

人生で初めて床下に潜った時のことを忘れないうちに記録に残しておこうと思います。

写真:床下の給水・配管の様子

※床下の状態は実際に自分の目で確かめて、最終確認のため専門の方の意見をもとに判断しました。

なぜ床下に潜る必要があったのか?

なぜ床下に潜ったかというと、やはりシロアリの被害の有無を自分の目で確かめたかったから。

シロアリ消毒の悪質な業者なども一昔前にニュースになりましたよね。

自分でシロアリの被害の有無が判断できれば、そういった詐欺にもあわない。そう思ったことも、自分で床下の状態を確認しようと決断したことの一つです。

古民家の状態を確認する点検口はどこ?

床下には何があるのだろう?

「もしシロアリの被害があったら嫌だな」などドキドキしながら人生初の床下の世界へ。

床下点検口がない!という場合の見つけ方

古民家は点検口がない場合があり、うちの場合もありませんでした。

ではどこから床下に入ったかというと、畳を上げて床板をはいで床下にアクセスしました。

当時DIY初心者だった筆者は、

まさか畳のしたの板敷きを取ればすぐに床下がある

なんて知りもせず。

こんなに簡単に床下に入ることができる古民家のシンプルな構造に驚きました。

床下に潜るにあたっての服装

筆者の場合の服装はこんな感じ!まるでゴーストバスターですね笑

 
 
 
 
 
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ゴーストバスターが好きな方は、

「Ray Parkerのゴーストバスターのテーマ」を流しながら作業すると、
陽気な気分で床下を探検できるかもしれません笑

冗談はさておき、実際の装備についてです。

  • 汚れても良い服装(シームレスなつなぎがおすすめ)
  • 防塵マスク
  • 長靴(汚れても良い作業靴など)
  • 軍手
  • 懐中電灯(もしくはヘッドライト)
  • ヘルメット

おすすめは、防水仕様のヘッドライトを使うこと。

両手が塞がると写真を撮ったりする際に面倒でした。

そして特に、ヘルメットは装着することをおすすめします。

なぜかというと、

床材を貫いた釘で頭を怪我をするリスクを減らせるからです。

これは、古民家の場合は本当に気をつけて欲しいことです。

破傷風などになる場合もあり、頭は特に頭の傷は血がなかなか止まらないので安全第一で作業してくだいさい。

実際に自分で床下の状態を点検した際の4つのチェック項目

実際に筆者が床下の点検でやった項目を紹介したいと思います。

場合によっては他にも点検する項目があると思いますが、参考にしてみてください。

【01】シロアリ被害の有無を確認した

写真:シロアリの消毒をDIYでする様子

古民家を購入する上で、最も気になるのがシロアリの有無。

シロアリの消毒をしてあるといえども、効果は5年程度です。

つまり、5年以上空き家の状態になっている古民家はシロアリの発生の可能性が高いと判断しました。ちなみにシロアリは蟻ではなく、ゴキブリ科です。気持ち悪いですね。

三大シロアリは「ヤマトシロアリ」と「イエシロアリ」と「カンザイシロアリ」。

特に「イエシロアリ」は食いしん坊なので注意です。大切な住まい、食べ放題されては困りますね。絶対出禁です。

筆者が潜った際にはシロアリはいませんでしたが、過去に被害を受けて消毒をした跡が残っていました。

シロアリがいるかいないかは蟻道木を叩いてみた時の音で判断しました。シロアリにやられている木材は中がスカスカで乾いた音がします。

ちなみに、シロアリ消毒をしているかしていないかの判断は円柱状の木のダボが打ってあることで判断しました。

例えるなら、シロアリ消毒は木にドリルをあけて消毒液を注入し、木の栓をする感じ。

すなわち原木椎茸のコマ打ちのようなイメージです。

特に確認すべきはこの3つ

  1. シロアリの有無は蟻道や木を叩いた時の音で判断
  2. シロアリ消毒の有無は薬剤を注入した跡を見つける
  3. シロアリの侵入経路(蟻道)の有無を確認

ちなみに筆者は、防腐効果のあるウルトラソートを使って塗装も兼ねてシロアリ防除をしました。

農業用の噴霧器という機械を使うと効率が良かったです。

その当時の記録を参考に載せておきます。

【関連記事】:【DIY】ハンズマンで売ってる塗料「ウルトラソート」で塗装作業に失敗した話

【02】水道管や排水の漏れがないかの確認

水道管や排水の漏れが一番最悪です。

床下に常に水が溜まっている状態は建物の寿命が短くなりカビや腐朽菌の繁殖につながります。

例えば、工務店などに水道工事や排水工事を依頼して漏水したとなれば裁判沙汰にもなりかねないくらいのこと。

それぐらい特に注意が必要で、重要な確認事項です。

経験談として、ある水道屋さんに排水管をつなぐ作業を依頼したのですが、床下の排水の漏れに気がつかず

夏の時期、3ヶ月間もそのままになっていたことがありました。

まさかと思って床下を点検すると、、、、。

写真:排水管からの漏水による床下の悲劇

聡士
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アメリカのモンタナ州のイエローストン国立公園が、片田舎の古民家の下に出現していました。
まるで、床下の「モーニング・グローリー・プール」。
これは全く笑えないですね。

写真:モンタナ州、アメリカ国立公園内「モーニング・グローリー・プール」

家の通気口や何より和室の室内がなんとなく下水くさい。

しかも、他の改装中の部屋はカビの匂いもするなど五感で異変を感じました。

しかも、掃除しているにもかかわらず、衛生害虫である「チョウバエ」がなぜか多いことで異変に気がつきました。

その後、床下の消毒や床の張り替えなどをしてことなきを得ました。※漏水は床の張り替えをするぐらい大変なことです。

 
 
 
 
 
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なぜ床下で水漏れが起こるのかというと、

  • 漏れの原因は、大きな地震などで配管のつなぎ目が外れている
  • 経年劣化で亀裂が入ったり割れている
  • 設備屋さんや水道屋さんの欠陥工事

などの原因があります。

特に、古民家の場合は経年劣化が原因として多いようです。

したがってDIYやリノベーションをする際には配管を新しくすることを強くおすすめします。

【03】床下の湿り具合

床下の湿り具合を床下に潜った際に確認してみました。

確認の方法は「カビが生えていないか?」「腐朽菌による腐った木がないか?」を目視ですること。

湿気が多いとカビと腐朽菌が繁殖します。もちろんカビも厄介ですがそれ以上に腐朽菌による木材の腐れの方が深刻。

シロアリによってスカスカになった木もやばいですが、腐朽菌による木材の腐れも相当やばいです。

なぜかというと、木材の耐久強度を落としてしまうから。

ちなみに、カビを落とす際は「オスバンS」を使って消毒しました。

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【関連記事】:カビと腐れ(腐朽)はどう違うの?怖いのは木材腐朽!

【04】家の基礎は土か?コンクリートか?

現代の建築は、基礎がコンクリートなどで土間うちしてあり、床下から湿気が上がってくることを防いでいます。

しかし、古民家の場合は圧倒的に床下が土の場合が多いです。

ちなみに土の基礎のことを「布基礎」

コンクリートや鉄筋を使った基礎のことを「ベタ基礎」といいます。

写真:床の張り替えDIYの際の写真

シロアリの対策としては圧倒的にベタ基礎の方が良いですが、

既存の建物の下にコンクリートを流すのはコストと手間がかかるといったデメリット

もあります。

しかしながら、筆者の古民家は寒冷地。布基礎の方が向いているといえます。

なぜかというと地面が凍って基礎を持ち上げてしまうため。

理由はこちらの記事が参考になります。

自分で床下に潜った際の良かったこと5つ

自分で床下の状態を確認したことで良かったと思ったことは5つです。

  1. 今後のDIYに向けて建物の構造を知っておけた
  2. シロアリの被害の有無を確認できた
  3. どこに配管があるのか配管ルートを知れた
  4. 布基礎かベタ基礎か判断できた
  5. 漏水などの配管の不備を確認できた
聡士
聡士
めちゃめちゃ大変だったけれど、とっても勉強になりました!

床下の状態をプロにお願いする場合

大きなハウスメーカーや工務店であれば、床下改善の工事や対策をする際に事前に無料調査を行ってくれることもあります。

実際に専門の業者に調査をしてもらい、改修や対策をプロにお願いすることが確実です。

自分で判断できない場合はホームインスペクションを!

ホームインスペクションって知っていますか?

ホームインスペクションとは、住宅診断のこと。家の経年劣化の状況や不動産瑕疵(欠陥の有無)、改修した方が良い箇所やコストなどを調査しアドバイスを行う専門家です。

そんなホームインスペクターに頼めば、床下の点検はもちろんのこと家の傾きや施工不良などを調査してくれます。それに加えて素人目ではわからない不動産価値を下げる要因を知ることも。

古民家を購入する際はまずホームインスペクションを依頼するのが確実かもしれませんね!

費用はちょっとお高いです。

聡士
聡士
予算感でいうと、筆者が相談した福岡県のホームインスペクションの専門企業の場合20万程度でした。

古民家を買う前には、実際に床下に潜ることが大切

家の床下は家の健康度そのもの。気がつかないままシロアリや腐朽菌を放置すると、木材の耐久度の低下を招き、放置すると家の躯体まで傷めてしまいかねません。

家の寿命を伸ばすには定期的な床下の点検とメンテナンスが必要だということを学びました。

今回の学びをまとめると、

  • シロアリの被害の有無・カビや不朽など家の状態を把握できる
  • 構造を知ることでDIYやリノベーションする際の判断材料になる
  • 床下に潜る際は、防護服と防塵マスク、ヘルメットなどの安全対策をする
  • シロアリが発生している場合は速やかな駆除を
  • シロアリなど構造材が傷んでいる場合は、古民家専門の業者や大工に相談

古民家を買おうかと思っている方は、まず家の床下の状態を確認してみてくださいね!

それではまた。

(2022/12/26)

\筆者が実際に使っているDIY工具たちはこちら!/

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