こんにちは!朝山家の聡士(@HbHlUnRqYkjbRMQ)です。
大分県豊後大野市の緒方町の里山の集落から発信しています。
今回は、古民家の湿気とカビ対策で漆喰を選んだ話です。
「朝山家」に生まれ変わる前の空き家になった古民家は、当初壁がカビだらけでした。
北側の日の当たらない場所に関しては、漆喰壁であったのにもかかわらず黒カビが生えていてゲンナリした思い出があります。
写真:壁紙の表面や壁紙の中のカビ
しかし!漆喰にして大正解!
現在は、室内のほとんどの部屋に漆喰を使っており梅雨時期でも快適。
漆喰をおすすめする理由5つ
自分で住む空間を作り上げる楽しさや、様々な人とワークショプ形式でワイワイDIYするのも楽しいです。
左官作業自体が泥遊びに近いこともあり、童心に帰れるので作業が楽しいことは皆さん百も承知だと思いますので、
それに加えて、実際に漆喰で出来上がった空間で過ごしてみた感想について
特に感じた5つをあげて紹介したいと思います。
空間に高級感が出る
漆喰壁は、古民家の雰囲気によく合います。
手作業による美しい風合いや、夜と昼とでは空間の雰囲気が変化し、間接照明などを使えば温かみのある上品な空間を作ることができます。
メンテナンスが楽
汚れがついた時でも、削ればOK!
きちんとメンテナンスすれば100年も持つと言われています。
300番台のサンドペーパーで優しく削るだけで復活します。
汚れも味だと筆者は思うので、汚れに関しては何もメンテナンスしません。
漆喰の主原料は「消石灰」。静電気をため込まない性質を持っています。
壁や天井に「ほこり」や「ゴミ」などが付着しにくいので、掃除と言っても雲の巣がはっているのを取るくらいのもんです。
ひび割れがあった時は話は別ですが、、、。
曲線のある場所は作業が楽
曲がりくねった梁に沿って壁紙をきれいに貼るのはめちゃくちゃ難しいこと。
やってみればわかると思うのですが、断然漆喰を塗った方が楽です。
壁紙を曲がった寸法に切る際に間違ってしまうと材料のロスになりますし、そもそも下地が完全な平面でない可能性もあるので断然、壁紙よりも漆喰!
調湿作用がある
呼吸する壁と言われるぐらい、湿度の調整効果が高いのが古民家で漆喰を採用する最大のポイント!
湿度が高いと、漆喰が水分を吸ってくれて湿度が低いと水分を吐き出してくれるという
湿度調整をする空調設備要らずなところが機能的にGOOD!
自然素材であることも健康上のメリットでもあります。
湿度を調整することで、ハウスダストの原因であるカビやダニなどの発生が抑制されます!
消臭作用がある
漆喰はアルカリ性で匂いを分解してくれます。(塗る作業時に手荒れ防止に絶対手袋をしましょう)
家の中で焼肉やお好み焼きをしても
次の日は何もなかったかのような空間にびっくりします。
空気清浄機なんて必要ありません!
どうでもいいのですが、24時間の換気をしている家の電気代が気になり始めます笑
ちなみに、同じ調湿作用がある珪藻土は中性なので、匂いの分解は珪藻土より断然漆喰!
↓ここからは、筆者の経験談になります↓
壁紙かペンキで最初に迷った
「壁紙の上にペンキを塗ろう!」と最初思いました。
ペンキなら簡単に塗れるし、簡単に綺麗になるなと思ったから。
が、しかし!
壁紙が剥がれかかっていて、貼り直しをしないといけない箇所もあるし
他のところが剥がれてきたら面倒だなあと迷いました。
そこで、壁紙を剥がしてペンキを塗ろうということに!
壁紙を剥がして落胆
「よっしゃ!バリバリ壁紙を剥がそう!」ということで
水を吹きかけてスクレーパーを使って剥がしていきました。
なかなか剥がれないところもあり、剥がれない紙に苦戦。
そして、剥がす作業中に気づいたのです。
まじか!カビが壁紙の中に生えてる、、、。
ペンキをぬる前に、壁に生えたカビを洗浄する作業が広すぎて
壁を壊すことにしました笑
一部壊して新しく壁・天井を作り直した
写真:天井を解体する様子
写真:壁を解体する様子
私たちの場合は、間取りを一部変更したのでそのついでに
せっかくなので、木の下地を残したまま表面の石膏ボードを取っ払い
新しく石膏ボードを貼りました。
※古い石膏ボードは可燃ゴミでは出せません。土に埋めると有害物質が発生します。
石膏ボードとは、表面に紙が貼ってある石膏の板といった感じ。厚さや使う場所によって種類も違います。
壁に使用したのは、厚さ12.5mmの3×6の石膏ボード。
天井は厚さ9.5mmの3×6の石膏ボード。
ホームセンターで購入し、貸し出し軽トラで運搬しました。
石膏ボードの取り扱いの注意点は、雨に濡らしてはダメなことと一枚が結構重たいこと!
天井から壁まで様々なところに使われていて、日本の建設材料の9割以上とも使われているようです。
新しく壁を作る流れはざっくりと、
- 石膏ボードを寸法どおりにカットする
- ボードビスという石膏ボード専用のビスでピッチを守って固定する。
- ファイバーテープ(副資材)でつなぎ目を補強する。
- パテを塗って表面が平らになるようにやすりで整える
と言った感じです。
写真:石膏ボードのつなぎ目にファイバーテープを貼る様子
クラックの防止にもなります!今のところクラックは入っていません!
写真:石膏ボードのつなぎ目やビス跡にパテを塗る様子
パテは吉野石膏の上塗り下塗り兼用のものを使いました。
壁の下地を調整する
古い壁に直接漆喰を塗るのはNG!
なぜなら綺麗に仕上がらない可能性が高いから。
壁に付着した汚れがアクとなって浮き出てくる可能性があります。
せっかく綺麗な漆喰を塗ったのに茶色の汚れが浮き出てきたら最悪です。
塗る漆喰にあった下地調整材をローラーなどで塗りましょう!
今回使ったシーラーはこちら!
壁の下地と漆喰の接着力を上げる効果もあります。
漆喰を塗る(ペイントミキサーはやめとけ)
最初から練ってある漆喰を購入すると均一に漆喰が混ざっているので攪拌する手間が要らず楽です。
筆者は予算がなかったので攪拌機を買わず、
インパクトドライバーの先にペイントミキサーをつけて少しずつ粉漆喰を攪拌しました。
あとは手練り。
ペイントミキサーの先が壊れてしまうし、少量しか練り上げる事が出来ないのでオススメしません笑
今になって攪拌機を最初から買えばよかったなと後悔しています。
レンタルする方法もあるので粉漆喰を練る際は攪拌機を使ってやりましょう笑
ちなみに現在、左官仕事で使っている攪拌器はこちらです。
まとめ
古民家であれば、漆喰か壁紙かどっちか迷った時は、
筆者であれば迷わず漆喰を選びます。
防火性の高さ、メンテナンス性、なんと言っても調湿性!
漆喰の種類も「本漆喰」「琉球漆喰」「土佐漆喰」「既調合漆喰」など様々あるので、
次回は、漆喰の特徴や失敗しないようにするコツを経験談から書きたいと思います。
【DIY】体験談!漆喰を塗る時に失敗する初心者がやりがちなこと13選
(2022/11/17)
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