こんにちは!朝山家の聡士(@HbHlUnRqYkj?bRMQ)です。
大分県豊後大野市の緒方町の里山の集落から発信しています。
今回は、DIYで旅館の前庭にあるような感じの濡れ縁を作った話です。
子どもが生まれてから一時休業中の「朝山家」ですが、この期間に更なるアップデートをしよう!ということで仕事時間の合間にDIYしてみました。
DIYでの濡れ縁の作り方もあわせて記録していきたいと思います。
写真:完成した濡れ縁
ちなみに濡れ縁とは、縁側の外バージョンといった感じで、玄関正面のDIYしたウッドデッキよりは和な感じです。ちなみに作るのは5回目。
製作期間は2日間。土台には余っていた柱材90×90を使い、下地は45×45の根太、座る面は45×30の垂木を等間隔に釘を手打ちしました。ALL杉材です。
本当は水に強い桧や松などの材種を使いたかったのですがこのご時世物価高で木材も高いですよね…!
出来上がったのはこちら!
写真:縁側に出来た長い濡れ縁と家族
作って良かった点は、縁側から外にアクセスすることができるようになり、晴れた温かい日は座布団を干したり。
外仕事の際にお茶を飲むことが出来るくつろぎスペースになりました。
時々、気がついたら近所の方が座って世間話してます笑
写真:完成した濡れ縁(入口から)
山と棚田を眺めながら飲むお茶は格別ですね。
濡れ縁の作り方は至ってシンプルな構造にしました。
床を貼る要領で束のレベル合わせができれば簡単!
束を立てる際に犬走りの面は勾配が付いていたのでそこだけはちょっと難しかった気がします。
失敗しないようにまず濡れ縁の設計図を描く
写真:濡れ縁の設計図
こちらが手書きのラフ画です。小さいものなら作りながら考えるタイプの筆者ですが、今回は大きめ。そこで材料の歩留まりを意識し、材料計算をする意味合いが強かったので簡単に描きました。どんな物も最初に計画を立てるとミスは減ります。
今回使った材料の寸法
- 土台束→90×90 (10ヶ所)
- 下地根太→45×45×2000 (10本)
- 鼻隠し野地板→12×90×1000 (6本)
- 座面垂木→45×30×2000 (26本)
など後々資材を買い足す手間とかめんどくさいですもん。
計画は大事です。
雨が降っても大丈夫なように設計
濡れ縁だから濡れても良いかと言えば、雨に濡れたら寿命が短くなるよね。
ということで雨が当たらないようにしました。もちろん防腐塗料も塗ります。
座る面の幅が短すぎても使い勝手が悪いし、かといって長さを出すと雨に濡れてしまう。
実際に作る場所の状況をコンベックスで測りながらの設計です。
ちなみにうちの古民家屋根の軒の長さは農家の家ではなく標準的な軒の長さです。
よく軒の出は太陽の位置にもよりますが90cmとか高さの1/3とか言いますね。
材料の端材無駄を省く材料の長さ選定
よく、YouTubeとかの動画を見ると、
座る面材を取り付けてから一気に丸鋸で切って長さを揃える方法が綺麗に仕上がる方法として有名です。
しかし!材料を無駄にしたくなかったので今回は材料を切ってから取り付けることにしました。取り付ける際の手間をとるか、仕上がりを取るか。
前者を採用することにしました。垂木2000mmの材料から500mmは4本取れるので端材はなし。エコでコストカットもできます。仕上げがちょっと難しいけどね。
通気を妨げないように気をつけながら束を立てる
濡れ縁を作るにあたって束を立てるのですが、通気口を塞いでしまってはNG。
湿気対策であえて空いている通気口を束で閉じてしまわないようにしました。
関連記事▶︎【DIY】土間打ち不要の湿気対策!布基礎の床下環境を整える!
ちなみに、うちの通気口は害獣が入らないようにDIYで通気口を塞いであります。(害獣は入らないが外気は通る)
濡れ縁の構造〜柱材と根太で下地を作る〜
束を立てる前にまずは犬走りコンクリートの勾配を確認。
当たり前ですが、水が流れるように勾配がついています。
このまま、柱となる土台を立ててしまうと座る面が傾いてしまいますし、柱が斜めだとカッコ悪い。
そこで、水平器を使って束を立てる場所ごとに勾配を拾って丸鋸でカットしていきます。
※仕上がりの座面(垂木)の寸法高さを考えて(アルミサッシの下に差し込めるように2mmほどの隙間を設ける)逆算して束の高さを箇所ヶ所で決めていきます。
失敗しても根太で面を取れれば修正が可能なので数ミリ短くても良い気がしました。
振り返って見るとこの作業が一番大変でかつ大切かもしれません。
水平器はDIYや古民家リノベの必須アイテムですね!
束の側面に根太を固定して固定した根太を抱き合わすような形で補強して下地を作りました。要するに床を貼るのと作業としてはあんまり変わらないと言うことです。
表面(仕上げ面)になる箇所はサンダーややすりなどで角を落としておくとよいですね!
塗装した後にやすりをかけるのを忘れた!となると削ってまた塗装してと非効率です笑
↓DIYならおすすめのランダムサンダー↓
古民家に合う色の油性防腐塗料
防腐塗料は色も使う場所も用途も様々です。うちの場合は古民家なのでクリアの塗料だと景観のデザイン的に合いません。そこで茶色系統の油性塗料を使うことにしました。
- 野外の木材→油性塗料
- 屋内の木材→水性塗料
を選ぶと失敗が無いのかなと思います。
あらかじめ木材に塗装しておかないと裏面に塗装するのは難しいですし手間。
つまり効率が悪いので乾燥時間も考慮して最初に塗っておくといいです。
今回はこちらを使いました↓
アサヒペンの油性防腐塗料はホームセンターに行けばだいたいのお店で購入できます。
電動工具があるのにあえて釘を手打ち
まずは、釘を打ち込む下地の中心に墨をひきます。
そして座面になる仕上げ材をスペーサーを挟み込んで玄能を使って釘をひたすら手打ち。隙間の間隔を一定にすることで綺麗なピッチが保てます。
スペーサーは厚みが均一ならなんでもよくて、今回はプラダンの端材(3mm)を挟んで打ち込んでいきました。
繰り返し集中して釘を打ち込む作業ってすごく集中できるし、ストレス発散にも最適。
個人的に自分の手で作っている感覚がしてすごく好きです。
インパクトドライバーを使ってビスで固定するのは確かに楽だし、失敗した時の修正が効くのですが仕上がった時に見た目がどうしてもよくない。
ビスの頭のばってん印が気になって仕上がりとしては個人的に好きではないです。ここは作る人の好みやこだわりといったところでしょうか?
かっこいい濡れ縁ができた!DIY感想まとめ
写真:夜の濡れ縁からの景色
- 材料の数量・不足など失敗しないように最初に図面をかく
- 手など直接触れる面や角は面取りをしよう
- コストカットしたいのならば歩留まりを優先した設計を
- 表面はビスよりも丸釘が見た目がgood
- 土台は勾配をきちんとすれば失敗する可能性を減らせる
- 塗装してから木材の固定をすれば塗り忘れが防げる
- 垂木を座面の材料に使い線を増やしたデザインにできた
今回のDIYは材料の無駄を省き、濡れない設計で長持ちするように作ってみました。
デザイン的な部分で言うと、縦線がたくさん入っていてツーバフォーのウッドデッキよりも旅館の前庭のような高級感が出たと個人的に感じてます。
我ながら満足度としては高く、作ってよかったなと思います。
ウッドデッキや濡れ縁を作る際に作り方の参考にしてみてくださいね!
それではまた!
(2023/10/30のDIY:出来事)
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