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日淺 聡士

【カンタンなプロフィール】

■理系四大学卒業(夏目漱石の「坊ちゃん」がOB)
■民間企業勤務(航空業界)
■協力隊&ITベンチャー
■「朝山家」の運営
■起業(PLD代表)
■NPO法人空き家サポートおおいた

→大分県の山奥の限界集落に夫婦で移住。
古民家をDIYとリノベーションで数年かけて再生。
→「朝山家」という宿を妻と一緒に営む。

→好きな食べ物はうどんとおでん。
→DIYや渓流釣りなどアウトドアが趣味。

里山での田舎暮らしと
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【緒方町】4年ぶり!800年以上続く「川越し祭り」へ!

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#体験・観光

こんにちは!朝山家の聡士(@HbHlUnRqYkj?bRMQ)です。

大分県豊後大野市の緒方町の里山の集落から発信しています。

今回は、4年ぶりに緒方町原尻地区で開催される「緒方三社川越し祭り」へ家族三人で行って来ました。

五穀豊穣を祝うこの祭りは2023/11/25〜11/26の2日間にわたって開催されました。

この記事の内容はそのうちの1日目の記録です。少々駄文にお付き合いください。

開催場所はこちら!

所在地:〒879-6631 大分県豊後大野市緒方町原尻

写真:緒方三社川越し祭りのチラシ

この祭りの歴史はとても長く、なんと800年以上続いているお祭り。

冬にふんどし一丁の男衆が川を渡り、緒方川の中央にある鳥居(二宮)をくぐる。

そして高台の神社(一宮)まで神輿が人力で駆け上がる。

はたから見れば、奇祭と言ってもいいくらいの壮大なお祭りです。

”冬の川でふんどし一丁で神輿担ぎ”というとクレイジーな印象ですよね?

全国放送 ダイドー日本の祭り「緒方三社川越し祭り」選定証を贈呈 大分 | TBS NEWS DIG (1ページ)
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コロナ禍で4年間もの間中止が続き高齢化なども相まって、神輿の担い手不足だったのですが今年は全国各地に募集をかけ、なんと担ぎ手が集まったそうです。

写真引用:道の駅原尻の滝Facebookより

筆者は今回は担ぎ手ではなくギャラリー参加。

【今年も地獄の季節がやってきた】真冬にふんどし一丁で800年続くお祭りの神輿を担ぎます! | 株式会社LIG(リグ)|DX支援・システム開発・Web制作
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ちなみに、2018年のこの寒い時期に筆者の私もふんどし一丁で神輿を担がせてもらい貴重な体験をさせていただきました。(足を数箇所擦りむき、次の日風邪をひきました笑)

祭り自体は2日間にわたって開催されるのですが、筆者は1日目のみ観覧しました。

その感想や様子を記録に残しておきたいと思います。

緒方町の奇祭?「緒方三社川越し祭り」とは?

写真:緒方川を渡り、神輿が鳥居をくぐる瞬間

祭りの歴史やルーツやストーリーを知れば、感動し楽しめること間違いなしです。

ぜひ知ってから来年は見にきてほしいと思います。(担ぎ手もおそらく募集してます笑)

何の情報なしにただ単に見れば、

ふんどし一丁で冬の川を渡り、神社の急な石段を重い神輿を運ぶ我慢比べのようだ。

とはじめて祭りの様子を見た人は思うかもしれません。

実際に外国人のギャラリーもクレイジー!と叫んでいました笑

しかし、我慢比べレベルのことが果たして約800年以上も続くでしょうか?

この祭りを簡単に説明すると、

年に一度、人間の力を借りて神社に祀られている家族(父・母・子)が集まる一家団欒的なイベントなのです。

つまり、1日目は母と子が神輿にのって父親のもとに行き再開するというストーリーです。

(2日目はまた同じルートを引き返して神社に帰る)

聡士
聡士
年に1度父のもとに母親と子どもが川を渡って会いにいくという家族(神様)が集合するお祭り。

現代で例えるならば、年末に里帰りして正月休みを家族で一緒に過ごすようなイメージでしょうか?

※緒方町内に3つある神社(緒方三社)、「一宮社=仲哀天皇(父)」「二宮社=応神天皇(子)」「三宮社=神功皇后(母)」

花火の合図で厳かに祭りのスタート!

花火の合図で午後6:00にお神輿が三の宮社をいよいよ出発です。

筆者は、道の駅原尻の滝周辺から歩いてみることにしました。

道中にはいつもは置いていない竹の灯籠が。

竹田のイベント「竹楽」のような灯籠は風情があっていいですね!

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賑やかな屋台などはなく、滝の水の音と夜の静けさと人々の声。

なんだかこの日は神様が本当にいるような厳かな雰囲気です笑

「道の駅原尻の滝」と「そうめん流し流舞」だけが営業していました。

関連記事▶︎【原尻の滝でランチ】「そうめん流し流舞」に行ってきました!

関連記事▶︎【緒方町】ローカルガイドが紹介!道の駅原尻の滝のお土産はこれ!

真冬でふんどし一丁なので担ぎ手の皆さんの、声にも気合が入ります。

おいさーおいさーという掛け声がだんだんと近づいて来ました。

祭りの観覧者は、一番の見どころである川の鳥居付近に多く集まっていました。

テレビ局の方やマスコミ関係の方々もいっぱい!

大きな松明が火柱をたてて轟々と燃えている周りにギャラリーが暖をとっていましたが、ギャラリーのための焚き火ではなく、川を渡り切った担ぎ手のために用意してあるといった意味合いが強いです。

遠くから聞こえていたおいさーおいさーという掛け声もさらに近くなり、寒さを吹き飛ばすような気合の入った掛け声に頑張れ!!と叫びたくなりました。

しかし、周囲はそういった雰囲気ではなく。

何か神聖なものを見守る、祈りに近い緊張感のようなものも感じました。

写真:川を渡り切った様子01

写真:川を渡り切った様子02

写真:川を渡り切った様子03

先頭で進む方向を先導するのは火灯し(ひとぼし)という役割のひとです。

竹を束ねたものの先に火をつけてあかりをともします。

はるか昔は、懐中電灯やライトなんて便利なものはなかったので、さらに夜の川を渡るのは難しかったのでは?と思いました。

川を渡った後は、父の待つ一宮社=仲哀天皇(父)へ!

緒方川を渡り切った後は、そこから約徒歩5分の場所にある「一宮社」へ移動します。

川を渡り切った御神輿はいよいよ父との再会を果たします。

お宮の付近では、地元の方々が楽しそうに話をされていてこの日のために遠方から帰省した方々もいらっしゃいました。

帰る理由にもなりますし、地元にこんな伝統的なお祭りがあるっていいですね。

お宮までの階段は苔むしているところもあり、滑らないか心配。

みんなで掛け声をかけながら上っていきます。

神輿を担ぐ位置や場所などを調整しながら一致団結して、

時には怒号も飛びながら怪我をしないよう安全に。

写真:一宮社の最後の階段をのぼりきった様子

階段をのぼり切ると既に烏帽子を被った神官さんたちと狩衣をまとった担ぎ手たちが神輿を担いで待っていました。

(一宮の神輿の方々はふんどしにはなりません笑)

写真:一宮を背景に神官さんと三宮の神輿を担ぐ方々

川を渡って三宮・二宮(母と子の神社)から苦労して運んだふんどし姿の担ぎ手の方々の笑顔が溢れます。

無事に川を渡り切ったという達成感と、祭りが終わりに近づき団結力も生まれたことでしょう。

写真:緒方三社の神輿が集まる

上の写真は、ふたつの神輿同士を神官さんの合図で静かにトンっと着けている様子です。

神輿同士をくっつけることで無事に再会を果たすことができました。

※昔は、勢いよくぶつけたこともあって神輿が損傷したこともあったようです笑

聡士
聡士
一宮(父)は川を渡らなくても良いし、ふんどし姿にもならなくても良い。それに比べて三宮・二宮(母と子)はふんどし姿でかつ寒い川を渡り階段まで登る。

川を渡る地区の担ぎ手にとってはこんなの不平等だ!となりそうです笑
しかも寒さに耐えるために日本酒を飲んで川に入るし、アドレナリン出まくりで酔っ払って暴れたくなるのも気持ちはわからなくもない気がします。


無事再会を果たし、1日目が静かに終わる

写真:神事が終わり誇らしげに帰る担ぎ手たち

神事が終わり、一丁締め。

「お手を拝借」「ィヨーオッ」「パンッ」(全員で手を叩く)

帰りの掛け声もおいさーおいさー!

階段を駆け下りていきます。

ギャラリーのみんなは拍手はせずとも、よくぞ寒さに耐え頑張った!

という勇姿をたたえる感動の顔でした。

写真:ふんどし姿で暖をとりながらお互いを労い合う様子

この祭りが終わると、地元の農家の方々は

一年がもう終わったな

としみじみ感じるそうです。

この町の一年を締めくくるといっても良い800年以上も続いてきた壮大な祭り。

担いで参加者する経験とギャラリーとして観覧する経験。

二つの目線で川越し祭りを楽しめた感動の1日でした。

おわり。

(2023/11/23の出来事)

\この記事で使われている写真はこちらのカメラで撮ってます/

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