こんにちは!朝山家の聡士(@HbHlUnRqYkjbRMQ)です。
大分県豊後大野市の緒方町の里山の集落から発信しています。
今回は、緒方町の越生と言う集落にある「瑞光庵磨崖仏」に行ってきました。

地域おこし協力隊として緒方町に来てはや5年目。
大分県豊後大野市緒方町に住みながら様々な場所を散策したり観光などしました。
市内でも豊後大野市を代表する観光スポット、「原尻の滝」は特に有名で県内外から沢山の観光客が訪れるのですが、
滝以外にも実はあまり知られていない、面白い史跡がある事
はあまりしらないのではないでしょうか??
そこで、地元の方は知っているけれども隠れたマニアックな穴場スポットを紹介したいと思います!
ミステリースポットやパワースポット好きにはたまらない場所だと思います。
今回は、洞窟の中に鎮座する緒方町越生集落にある「瑞光庵磨崖仏」を紹介したいと思います!

場所はこちら!
所在地:〒879-6612 大分県豊後大野市緒方町越生778
緒方村誌でも由来がわからない「瑞光庵磨崖仏」
史跡や町のことを知るには、その町の町誌を調べるのが確実!
そこで、歴史民族資料館に行って「緒方村誌」を調べたところ
「瑞光庵磨崖仏」の説明や歴史の記述として、「古老の伝説にも詳ならず」
と書いてありました。

「緒方村誌」は昭和9年に発行された町の歴史を知る手がかりになる書物。
昭和9年に発行された書物の時代の古老(それよりも前の歴史を知る人)ですら由来はわからないという本当にミステリースポットです。
磨崖仏ってそもそもなんなの?
「磨崖仏」とはその名の通り、崖に直接彫られた仏さまです。
石仏との違いは、そのものを移動させることができないこと。
ちなみに、移動ができるお地蔵様は石仏です。
磨崖仏は水が湧き出ている場所の付近に掘ってあることが多く、
強力な権力を持つものに生きるための重要インフラである「水」を支配されないように
仏を彫ることで平等に扱い、守ったという説もあるようです。

「磨崖仏」を作らないといけなかった理由や山岳文化にも興味が湧いてきます!
「瑞光庵磨崖仏」へ実際に行ってみた。
「瑞光庵磨崖仏」は比較的車でアクセスしやすい場所にあり、気軽に立ち寄れます。
磨崖仏のある地域の特徴でもある「水」に関しては、すぐ近くに水路があり
綺麗な水が止めどなく流れていました。
水路の奥は暗く、どこまで続いているのか見えず。先が気になります。
車をとめて階段を少し上がる
入り口はこちら。四段だけ階段があり、細い舗装された道を登っていきます。
振り返るとこんな感じ。
赤いのぼりが立っていて、越生区老人クラブが管理しているようです。
坂を登り着くと、
岸壁にポッカリとあいた洞窟とお堂のようなものが見えてきます。
説明看板もあり、敷地内は綺麗に管理されていました。
巨大な亀の頭の「蓬莱様」がお出迎え
坂を登り着いた後、はじめに出会うこちらの石像。
これ、なんの彫り物だと思いますか?
普通神社とかには、狛犬が境内の両端にいますよね?
しかし!
「瑞光庵磨崖仏」の境内の入り口には、「蓬莱様」と呼ばれる亀の首が安置されています。
なぜ首だけなのでしょうか?しかもなぜ亀?ミステリアスですね!
看板にはこのように書いてありました。
蓬來様とは、中国古代の渤海湾沿岸地域に発生した神仙思想の中で、神聖な霊物とされている亀であるという。 この神仙思想は不老不死を求める一種の宗教である。その伝説によると、渤海湾に蓬来、瀛州、方丈の三神山があり、不老不死の仙人が沢山住んでいるが、この島を支えているのは宇宙最高の神たる北極帝のお使いの亀である。漢の武帝は大池を造り、その中に前期の三島になぞらえた築島を造ったが、その蓬来島は亀の甲形をしていた。これが庭園を造る一つの型になり日本にも伝わった。現在尾張の熱田神宮内の池には蓬来島と呼ばれる亀の甲形の島があり、地名学でも近畿以東のホウライという地名のある所には亀の甲形の山や丘があることが判明している。 この蓬来は、元来は岩壁の上部に造り付けられていたという伝承もあり、瑞光庵で来島を模した庭園が造られていたのであろう。

いざ!洞窟の入口へ
洞窟の中に入るのってなんだかワクワクします。
中は薄暗く、四角に岸壁がくり抜いてありとっても異様な雰囲気です。
二つの入り口があり、左手には四角形の羨道(古墳の横穴式石室や横穴墓などの玄室と外部とを結ぶ通路部分)があるのですが、
当初から磨崖仏を彫り込むために造られたかどうか詳しいことは、全くわかっていないそう。
懐中電灯は不要!スイッチがあった
洞窟の入り口には、「ご自由に電灯スイッチ」と油性マジックで書いてありました。
使い終わったらスイッチを切るようにと書いてありました。
管理している方の善意でスイッチをON!
そこに現れたのは、、、。
???
?!?!?!
?!?!?!?!?!?!
なんだこれは?!
崖に刻み込まれためちゃくちゃ怖い磨崖仏が鎮座していました!
しかも、よくみてみてください。
、、、、、、めっちゃ顔怖いけど、
、、、、、、雰囲気あるけど、
短足。笑
これは笑ってしまいました笑
ある史跡に詳しい方によると、
『上から彫っていったので足の高さのことは考えていなかったのでは?』
と推測されていました。

磨崖仏の種類は「不動明王」
こんな怖い顔ですが、怒っているように見えるのにはこの磨崖仏の種類に理由があります。
密教では大日如来の化身と言われていて、
右手には宝剣、左手には「羂索(けんじゃく)」という縄状の武器を持っています。
持っている武器の目的は2つ。
- 宝剣の役割は煩悩を断ち切る
- 羂索の役割は煩悩を縛る
修行者を守る仏様。明王の中でも最も強いとされているようです。
洞窟の中の広さ
岩窟の中の広さは、幅6m、高さ2m。結構広いです。
「不動明王」の左手にはたくさんの仏様がずらっと並んでいました。
ちゃんと説明書きもあるので、仏様の種類も判別ができます。
そして、ここ「瑞光庵磨崖仏」、
おおいた遺産「奥豊後不動霊場」の26箇所目なんです。
大野川流域二十八ヶ所不動霊場の一覧はこちら!
調べると、有名な四国のお遍路、「四国八十八ヶ所」につながっているそうです。
豊後大野市には他にもこんなミステリースポットが27箇所もあるのかとワクワクします。
ありがたい霊場を後に、付けた電灯スイッチを切り岩窟をあとにしました。
まとめ
謎が多いミステリースポット「瑞光庵磨崖仏」。
ミステリースポットやパワースポット好きにはたまらない場所だと思います。
今回は、洞窟の中に鎮座する緒方町越生集落にある「瑞光庵磨崖仏」を紹介しました。
それはまるでテレビ朝日系列放送のフィクションドラマシリーズ「トリック」の世界。
ムッシュムラムラ!なぜベストを尽くさないのか?お前らのやっていることは全部すべてまるっとどこまでもお見通しだ!大成仏(だいじょうぶつ)マイフレンド!
と叫びたくなりますね笑
昔のことを思いはせたり、なぜここにこれがあるのか推測をしてみるのも楽しいかもしれません。
興味がある方はぜひ「瑞光庵磨崖仏」に足を運んでみては?
(2022/11/27)
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