第一段は、豊後大野市犬飼町で活躍されている方です!
スーパーフード「モリンガ」が凄い
みなさんは、「モリンガ」という植物を知っていますか?
実は、知る人ぞ知るスーパーフードなのです。
私もモリンガについて聞いたことはあるな~くらいでよく知らなかったのですが…
なんと、90種類以上の栄養素があり、世界一栄養価の高い植物とも言われています。
腸内環境の改善、血圧の低下や肥満の予防、アレルギー症状の緩和、癌への効能などなど…
数えきれないほどの高い効果があるといいます。
こんなに凄いスーパーフードであれば、世界中で作っていてもおかしくありません。
しかし、モリンガは暑い地域での栽培に適した植物。寒さにとても弱く、冬を越すことができないのです。
そのため、日本であっても栽培から2か月後には葉の収穫までしてしまわないといけなくなります。
冬という季節がある国では長期間の栽培が難しい植物なのです…。
田島さんの挑戦
しかし、そんなモリンガを豊後大野市で栽培している人がいると聞いて、実際に話を伺いに行ってきました!
お会いしたのは、犬飼町で3年前に家族でモリンガ栽培をスタートした田島靖久さん(69)。
笑顔がとても素敵で、最初にお会いした瞬間から、柔らかく温かなお人柄が伝わってきました。
田島さんは元々、医科大学付属病院で患者さんの料理をつくっていた調理師。
その頃から「減塩」調理を心がけたり、「無農薬」の食材を出来る限り使うなど、
健康食についての意識を強く持っていたようです。
やがて調理師を退職後、再雇用で同大学の学生支援課で5年間勤めあげた田島さんは、
退職時に地元犬飼町の「ながたに振興協議会」から「地域支援員になりませんか」と声が掛かったそう。
田島さんのお人柄を考えると、声が掛かることは納得です。
退職後は「地域貢献で第二の人生を送りたい」と考えていた田島さんは、地域支援員になることを快諾したといいます。
「ながたに振興協議会」は、里山の竹林整備を行い、伐採後の竹をなんと発酵させて竹堆肥としたり、竹の酵素風呂を生み出すなど画期的な活動を多くしている団体です。その取り組みが評価され、なんと令和2年には「ふるさとづくり大賞」で総務大臣表彰を受けたとのこと。「ながたに振興協議会」については、また改めてしっかりと取材して記事でご紹介したいと思います!
「地域のために何ができるか」考えたどり着いたモリンガ
「ながたに振興協議会」のメンバーとして活動をしはじめた田島さんは、
やがて「地域のためにさらになにか自分ができることはないか」と考えるようになります。
病院で調理師として働いていた頃より意識していた健康食材を、どうにか生みだせないか。
無農薬で栽培できる栄養価の高い植物について、ネットなどで調べに調べ…
やっとたどり着いたのがモリンガだったといいます。
「暑くて貧しい国でも栽培できるモリンガなのですが、その栄養価の高さがすごいんです。世界一栄養価の高い植物とも言われていて、神様のくれた贈り物だと本当に思いましたね。」
そう温かな微笑みを浮かべて、田島さんは乾燥した状態のモリンガを見せてくださいました。
乾燥状態でも鮮やかな緑色が美しいモリンガ。
「ながたに振興協議会」でつくる竹の有機肥料を使い、奥さんと娘さんの3人家族で力を合わせ、無農薬での栽培に成功させた田島さんの貴重なモリンガです。
これをパウダーにし、ティーパックとして販売しているとのこと。
ティーパックは道の駅などで販売しているようです!
試飲させていただきましたが、想像していた以上に飲みやすく、とても美味しかったです。
なんだかクセになる味でした。
田島さんのモリンガは、その味と品質が評価され、県外からの注文の声や、市内外のスイーツ店とコラボするなど少しずつ活動の幅が広がっていっているそう。
こちらは、大分市のスイーツ店「SWEEEEETS!!!」の『栗とモリンガの罪のないチーズケーキ』(1切れ 460円)。
一口食べた瞬間から、「う~ん!美味しい!」と思わず声が出ました。
ぎっしりとしていて、1切れでも満足感がしっかりとあり、モリンガの香りと味がとても良く引き出されていて、あんこと栗に絶妙にマッチしていました。
甘さも甘すぎずに丁度よく、とても美味しかったです。
今思い出しても食べたい…と何度も思ってしまします。
こちらは、豊後大野市緒方町のスイーツ店「アンティーク」の『モリンガスティックケーキ』です。
見た目の可愛さはもちろんのこと、スティック状になっているためとても食べやすかったです。
味もほんのりとモリンガの香りと後味を感じ、その後味もとても爽やかで、永遠に食べ続けたい…と思うくらいに美味しいです。
ホワイトチョコの部分もモリンガとよく合っていて、こちらもクセになる!
書きながらも、「ああ…また食べたい」という衝動に駆られています。
こちらのスイーツ店「アンティーク」は、緒方町の人気店で私自身も何度も足を運んだことがあります。
オーナーさんもスタッフさんもとても素敵ですので、改めて別記事でもご紹介したいと思います。
60代での起業の原動力は「地域愛」
モリンガ栽培をはじめて3年目。
栽培面積は2000平方メートル、収穫量は乾燥状態で計200㎏にまでなりましたが、稼ぎとしてはまだまだ厳しいものがあるといいます。
それでも、モリンガ栽培を続けられる理由とは。
「『モリンガティーを飲んで体調が良くなった』とか、『体質が改善された』という地域のみなさんの声を聞くと、やはりとても嬉しくなるんです。
第二の人生、地域貢献して生きたいという気持ちがより強まりますよね。
モリンガ、本当にすごいんです。世界一の植物だと確信しています。
これからもモリンガの認知度をあげて、栽培する人がどんどん増えたらいいなあという想いがあります。 」
そう微笑みながらモリンガの葉を優しく手に取る田島さんは、とても輝いて見えました。
奇跡の木、モリンガ。
その大きな力は、地域の健康と笑顔、そして田島さんの心を照らしていました。
今後、より地域を潤し続けるものとなるように。
田島さんの挑戦ははじまったばかりです。
(2022/05/10)
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